グリオーマの治療後、幸いにも腫瘍の増大は見られない安定した状態が続いています。
しかし、高次脳機能障害の影響で、以前とは異なる生活を送る日々。
このたび、障害年金の申請を決意するまでの経緯をお伝えしたいと思います。
高次脳機能障害との日々
妻は記憶障害や注意障害の影響で、一般的な就労が難しい状況です。
頭痛がひどく、長時間の作業を続けることができません。
また、疲れやすさもあり、一般の方と同じペースで働くことは困難です。
アルバイトの面接を受けても、体調面での配慮が必要なため、採用には至りません。
最近では感情のコントロールが難しくなる症状も出始め、将来への不安が大きくなってきました。
家族としての気づき
朝、会社へ出勤する際、頭痛で横になっている妻を見て「働かないのは怠けているからではないか」と思ってしまうことがありました。
しかし、それは高次脳機能障害という見えにくい障害への理解が足りていなかったからだと気づきました。
実際には妻にも働きたい気持ちがあるのに、障害によって思うように体が動かない。
そんな妻の気持ちに寄り添えていなかった自分を反省し、支える立場として理解を深める必要性を感じています。
社会保障制度との再会
数年前、妻の状態を考慮して精神障害の手帳を申請し、取得したことがありました。
しかし、私たちの住む地域では利用できるサービスが限られており、生活スタイルにも合わなかったため、更新時期を迎えた際に継続を見送りました。
最近、妻の感情コントロールが難しくなるなど症状の変化が見られ、あらためて利用できる支援制度がないか調べ始めました。
そんな中で、これまで知識不足で見過ごしていた障害年金という制度の存在を知ったのです。
申請を決意して
妻は長年、社会人として真面目に国民年金を納めてきました。
高次脳機能障害によって就労が困難な状況は、まさに年金制度が想定している状況ではないでしょうか。
私たちの生活には経済的な基盤が必要です。
もし私に何かあったとき、障害年金という経済的支援があれば、家族は安心して生活を続けることができます。
また、妻自身も収入の心配をすることなく、自分の障害と向き合い、生活の質を高めることに集中できます。
このように考え、家族の将来を見据えて、利用できる制度は積極的に活用していこうと決意を固めました。
これから申請を考えている方へ
障害年金は、長年保険料を納めてきた方への「共助」のしくみです。
病気や障害により働くことが困難になったとき、その方とご家族の生活を支える大切な制度です。
もし同じような状況でお悩みの方がいらっしゃいましたら、まずは障害年金という制度について知ることから始めてみてはいかがでしょうか。
次回は、年金事務所での相談から実際の申請書類を準備するまでの過程をお伝えする予定です。